決算特別委員会最終日、会派を代表して「意見開陳」をさせていただきました。

お知らせ

本日は、豊島区議会の平成24年決算特別委員会の最終日でした。

平成24年決算特別委員会は、平成23年4月1日~平成24年3月31日の間に実施された、様々な分野の事業について、予算の執行状況や、事業の実行方法が適切であったかを審議します。

委員会最終日は、これまでの審議を通じて感じたことを総括し、陳述する「意見開陳」があります。

今回、会派を代表して意見を陳述させていただきましたので、発言内容を掲載させていただきます。
      
       
<<平成24年 決算特別委員会 意見開陳>>

みんな・無所属刷新の会の小林弘明です。

今回、我々会派一同は、決算特別委員会にあたって、「行政のスリム化」というテーマで、様々な質問をさせていただきました。

一般的に「行政のスリム化」の手段は、利用者が少ない部門について「予算削減」や「事業縮小」に集中いたします。
しかし我々会派が目指す「行政のスリム化」とは、いかに「区民ニーズ」を把握して、いかに「区民満足度」を向上させるかがテーマであります。
この点を重要視して決算審議に臨みました。
単なる予算削減・事業縮小ではなく、区民ニーズをしっかりと把握した上で、効率的な事業運営がしっかり行われているかを今後もチェックしていきたいと考えます。

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まず、補助金・助成金を活用した事業についてです。

「緊急雇用対策助成金事業」を利用した事業など、一時的な雇用を生み出すための事業もたくさんありますが、これらはやはり一時的なもので、当然事業の中止が予定されています。
成果が出て、一般財源で継続するものは継続し、補助金が打ち切られた後、実行できない事業もしっかりと判断しなければならないものも出てくると思いますが、可能な限り雇用を守りつつ、事業廃止後の自立を促(うなが)すような事業展開を意識することで、本来の目的に沿った交付金・補助金、助成金の有効活用がなされるものと考えます。

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次に、ICT基盤整備についてです。

ICT基盤整備は、豊島区だけの問題とせず、自治体として非常に重要な課題であり、また、今後他の自治体との情報交換およびその動向に対しても、注視していかなければいけない問題でもあります。

それに加え、セキュリティ面から考えてもその方向性を決めるのには、慎重かつ的確な導入判断と、情報収集力が必要だと感じております。
その中で、本款別審査でも、各会派から多く取り上げられた、教育関連の基盤整備の問題や、橋本久美委員が発言した各調査結果のデータベースの一元化による庁舎内での情報共有化など、今後の重要な課題であると考えております。

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次に、健康福祉事業の効率化についてです。

関谷二葉委員からも発言がありましたが、福祉サービスの見直しと、事業効率化が必要であると感じます。
生活保護費もそうですが、今後上昇が予想される福祉関係費については、ニーズを把握したうえで、不正な支出やムダを排し、必要な事業をより効率よく執行することが重要です。

特に検診事業については、成果や効率、意義を改めて検討し、民間事業者と連携・提携することで、支出を抑え、効率よい事業運営が期待できると考えます。
また、予防という視点からも「行政のスリム化」を期待できると考えます。

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次に、全庁的に統計・調査・分析の連携が、弱いという点です。

たくさんの基礎資料を有効活用するためには、先ほども取り上げましたが、情報データを一元化する必要があり、それを共有する庁内データベースが必要だと考えます。
政策立案のためには、十分な情報収集・比較・分析・検討が必要であります。

そうすることで、全庁的な視点を持つことができ、すなわち「鳥瞰図(ちょうかんず)的な視点をもつ」ということにもつながります。
これは区の広報・PR活動の改善についても同様で、私が本委員会で何度も取り上げた「来街者動向調査」を活用すれば、豊島区に住んでいる人、もしくは豊島区に訪れている人たちが、携帯電話やインターネットで情報を得るという流れが加速していることが明らかだと思います。

その流れの中で、今後さらにスマートフォンや、タブレットPCへの対応が必要不可欠だと感じました。

この点について、もう少し時代やニーズに合った広報戦略を練っていくことで、各層に対応できる情報発信が可能となり、ペーパーレス化の推進や効果の少ない刊行物への支出を抑えることがまさに「スクラップ・アンド・ビルト」の理念につながると考えます。

同様に、観光情報センターのあり方についても、しっかりと見直す必要があると再認識することもできました。

今後の豊島区の国際観光都市としてのPR拠点として、「インターナショナル観光情報センター」のような、その役割が明確な施設として、生まれ変わることが重要なのではないかと感じ、提言させていただきます。

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最後に、組織体制について、従来の縦割り行政ではなく、部局を超えた連携が必要だと感じております。
現状のままでは、今後豊島区で大幅な歳入増を見込むことができない中、安易に民間と提携したり、委託するのではなく、まずは部課を超えたグループを組み、考え、対応することで、より効果的なアイディアと、交渉力が増すのではないでしょうか。

もちろん、PR戦略に対しても、同様であります。
そうしたことが、将来の豊島区のブランディング形成につながると感じております。
「入(い)るを量(はか)りて出(い)ずるを為(な)す」という故事が示すとおり、収入と支出のバランス、いわゆる「財政均衡(きんこう)」は非常に重要です。
これからの事業運営には、工夫やアイデアによって、豊島区のPR戦略の展開や、歳入確保に努める必要があり、若手職員も活用した様々な発想で、全庁的に対応をしていく必要があると考えます。

喫煙所における自動販売機の設置についてもそうですし、さらにその自動販売機を豊島区のPRに利用するということもその一例です。

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今回、決算審議を通じて、改めて「行政のスリム化」を進めて行くうえで、様々な課題に気付くことができました。

今後の事業改善と発展に期待を込めて、意見開陳を終了させていただきます。

ご清聴ありがとうございました。

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